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【ショートショートSF】行司のいない未来の千秋楽

投稿日:2018年1月11日 更新日:

12019 / Pixabay

今日は千秋楽、そして土俵上は優勝のかかった最後のいちばんをむかえていた。

対戦するのはタイ人初の横綱、トムヤム海と同じくタイ人の関脇マイペンライ山だった。トムヤム海もマイペンライ山も14勝無敗。どちらか勝った方が優勝、そしてマイペンライ山が優勝すれば横綱昇進が確実になるとても重要ないちばんだった。

相撲は心の中で何も考えず、ただ相手に勝つことだけを考えていなければならなかった。

1度、2度と土俵でするどい見つめ合いを繰り返した。

会場の電光掲示板に、”いよいよ勝負”との大きな文字が表示された。会場から拍手が沸き上がった。

ところが、最後の塩をまいた瞬間、横綱トムヤム海の心にふと同じ故郷の出身のマイペンライ山との子供時代のことが心に浮かんだ。この勝負、マイペンライ山が勝てば、自分と同じく横綱になれる。

すると、その瞬間、電光掲示板に大きく”この試合、忖度により無効試合”と表示された。

横綱トムヤム海は自分がとんでもないことをやってしまったことに気がついた。

そして、幕の内に入幕したときの手の甲の傷をみつめ、”相撲をとるのも大変な時代になったものだ”とため息をついた。

横綱トムヤム海の手の甲には人工知能とつながったマイクロチップが埋め込まれてた。

心に浮かんだ感情はすべて文字情報となって人工知能のデータベースに記録されているのだ。

 

xxx

 

 

 

 







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